『ミクロ経済学の力』

先日、経済教室に書いた文章で、中国企業の製品の奢侈性のインデックスとして自己価格弾力性を用いました。ブランドの固定効果の数値とほぼ同じに動きをしているという帰納的な判断をもってよしとしたのですが、理論的には若干不安でした。

 が、ふと思い出してこの神取ミクロの力で確認したところ、見事に理論的な解説がありました。

価格弾力性は、
価格が変化したとき同じ効用の財の間でどのくらい需要の代替が起こるか

所得変化したとき財の需要がどのくらい変化するか
×
その財の支出シェア

となる。

第一の要素は、市場にどのくらい代替的な製品が存在しているか

第二の要素は、所得が上がれば欲しがられる程度はどのくらいか。つまりどのくらい奢侈的な要素があるか

第三の要素は、そして、その財が支出に占める比率が高ければ高いほど、奢侈性からの効果が高くなること

を示しているとなってます。これは、スルツキー分解と呼ばれる関係の解説です。

とすれば、代替性が低く所得効果の高い商品の自己価格弾力性は高くなってもおかしくない、ということになります。実は、この部分、最初に読んだときしっかり線を引いていたのですが、忘れてました。まあまあ外してなくてホッとしました。この解説によれば、高い価格弾力性は、より代替性が低く、より所得の高い人に人気のある高額な財であることを示している、ということになります。競争力と消費者の嗜好の双方が含まれているというところ、きちんと把握してデータを示せたらよかったです。

この神取ミクロのこの箇所の説明がいかに素晴らしいか、小島寬之さんが書かれていて、さらにホッとしました。この水準の解説を読めるのは、日本語で読めるひとだけ、というのは、スゴイことですね。

http://d.hatena.ne.jp/hiroyukikojima/touch/20150427/1430107947

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