日経 経済教室の中国経済特集

 

 

2017.7.7 深圳華強路

 

日経新聞の経済教室では、3月上旬におこなわれる政治協商会議と全国人民代表大会をにらんで、中国経済の特集を組むのが通例になっていて、今年ここに執筆する機会をいただきました。中国経済をどうみるか(下)純粋民営企業 世界に挑む 。

(上)の河合正弘先生の資金流動の話にかかわる話 に続いて、(中)の梶谷懐さんの民間企業のダイナミズムが鍵とうまく議論がながれてきたところ、わたしの話がやや被ってしまい、ちょっとリズムを壊してしまいました。事前には調整がなかったのですが、国有企業改革・過剰生産能力の処理の問題を書いたほうがよかったのかもしれません。が、中国自身が抱える問題の大きさよりも、中国のいろんな意味での成長が日本を追い越しつつあるとき、日本の現在地を精査する情報が必要じゃないか、と日ごろ思っていたので、ご容赦ください。

また、この文章はほぼ同時期に『東亜』という雑誌の2017年3月号に掲載していただいた文章のダイジェスト版です。人と人をつなぐプラットフォームというビジネスの特徴、規模の大きさがどうしても必要になる一方で、財閥のようにクローズした存在ではなく、オープンであることで価値があがるという特徴をもう少し丁寧に整理して、現実の企業の戦略を解釈するという議論を試みています。
最後にテクニカルなはなし。ブランド力を示す指標として自己価格弾力性を用いたのですが、これはあまり素直ではない絡め手の方法です。今回の表のもとになった作業は、ブランド力そのものの推計が目的ではなく、(自己・交差)価格弾力性を得るために中国のスマホの型番ごとのデータをもとに推計しました。スマホブランドのブランド力であれば、需要推計のブランド固定効果の部分を出せばよいのですが、その場合プロセッサーの特徴を反映できない。プロセッサーの需要関数の推計も実はおこなっているのですが、プロセッサーの価格は推計値を用いるしかなく、簡単な推計だとあまりきちんと数字が出てこなかった。じゃあ、価格だけの表にするか、とも思ったのですが、それよりは、シェアや推計値での価格の係数に現れる消費者の評価の入った、自己価格弾力性のほうが代理変数にはなるだろう、と考えました。

 

ちなみ、スマホブランドのブランド力(価格や機能などの要素では説明しきれない要素)の推計値(固定効果の部分)は、ざっとこんな感じです。
アップル     8.297***
サムスン     5.413***
ファーウェイ   1.367
OPPO       4.563***
VIVO       3.804***
MI(シャオミ) 3.755***
ZTE        0.299

筆者推計。

中国経済をどうみるか(下)純粋民営企業 世界に挑む 

 

 

Follow me!